ケトジェニックが体に良いって本当ですか?
ケトジェニックダイエットの最新研究動向
本日は、ケトジェニックについて見てみたいと思います。
ケトジェニックという言葉は聞いたことはありますでしょうか。
一般的に、糖質から摂取するエネルギーを減らし、減らした分のエネルギーを脂質から摂ることを指し、
そのような食べ方をケトジェニックダイエットといいます。
この場合のダイエットは、英語の「食事」という意味ですので、
日本語の「ダイエット」(体重減少)のことではありません。
ケトジェニックダイエットは、元々てんかんの治療食として利用されていましたが、
効果的な薬が開発されて以降は、てんかんの治療は薬で行うことが主流です。
一方、現在では、糖尿病予防や治療、がんの抑制、パーキンソン病、
アルツハイマー病に対する治療効果があるのではないか?としてさまざまな研究がされています。
ケトジェニックダイエットは、一般的に摂取エネルギーの90%ほどを脂質からとる食事法です。
近年、たんぱく質のエネルギー比率を30~35%程度まで上げた改良版のケトジェニックダイエットの手法も試みられています。
具体的には、炭水化物をとらずにMCTオイルなどを使ってカロリーを摂取するなどします。
いずれにしても、極端な低糖質食となるため、体内のエネルギー利用が絶食したり飢餓となった時と同じような形になります。
まったく食べないわけではなく、長期間続けようと思えば続けることが出来てしまうため、そのリスクについても研究されています。
体内のエネルギー産生が糖質からではなく、ケトン体を主に使う形となった場合、
体内が酸性に傾き「アシドーシス」となるリスクがありますが、
近年、重篤なアシドーシスには至らないとする研究もあり、
ケトジェニックダイエットの治療食としての可能性が注目されているのです。
しかしながら、依然としてさまざまな体調不良やリスクも指摘されています。
具体的には、
低カルシウム血症、骨のミネラル減少に伴う萎縮、胆石、脱毛、筋委縮、無気力感やむかつき感、 吐き気などがあります。
また、長期間行うことによる LDL-コレステロール値の増加,銅,亜鉛 などの微量ミネラル欠乏などが報告されています。
さらに、体内にケトン体が多く産生されることにより、体臭がきつくなると予想されます。
このようにケトジェニックダイエットは、まだまだ研究の途中であり、
からだへのリスクが避けられないと言えます。
また、仮に行う場合でも脂質、たんぱく質、炭水化物のエネルギーの割合を厳密に管理する必要があります。
管理が出来なかった場合、単なるカロリーの過剰摂取になってしまう可能性もあります。
というわけで、ケトジェニックダイエットについては、もうすこし研究が進むのを待つ必要があるでしょう。
より安全で、からだへの良い働きが明確になったあかつきには、取り組んでみるのも良いかもしれません。
もっともお米が大好きな私は、お米なしの生活は考えられません(笑
毎日、おいしくお米を食べながら、健康になれるのを目指したいところです♪
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