足の筋肉は、毎年0.5%づつ減少する?筋肉をできるだけ減らさないための食事とは?
運動と食事で筋肉を維持する方法
今日は足の筋肉について見てみたいと思います。
18歳以上の日本人約4000人を対象にした研究によると、80歳の人の足(下肢)の筋肉量は、20歳の人と比べて約30%少ないと報告されています。
これを単純に年の割合で減少率を計算すると1年あたり約0.5%づつ筋肉量が減少することになります。
体幹部の筋肉量は、20歳以降も増加するため、からだ全体でみると、
男性は50歳、女性は40歳くらいまでは、全身の筋肉量は維持されるのですが、
足の筋肉量は、20歳を超えると男女共に減少する、ということなのです。
足の筋肉量の減少は、高齢になってからのサルコペニア(高齢期にみられる骨格筋量の低下と筋力もしくは身体機能の低下)の原因となり、
さらにはフレイル(年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態)となるリスクが高くなります。
足の筋肉を維持するためには、しっかり動かす、つまり運動をして鍛えることが重要です。
足を動かさないと筋肉が減少する仕組みは、完全に解明されたわけではありませんが、
筋肉内のカルシウム濃度が下がることが原因のひとつということが分かっています。
高齢になってからサルコペニアなどにならないようにするためには、
まず、足の筋肉量を減らさないようにしっかり運動することが基本です。
その上で、食事のポイントは、
① たんぱく質をしっかりとること
② 適量の炭水化物をとること
③ カルシウムもしっかりとること
が大切と言えるでしょう。
①は、たんぱく質が不足していると、筋肉を作る材料が足りないことになるためですね。
たんぱく質量は、体重1kgあたり1g程度が必要ですので、体重60kgの人であれば、
毎食20g程度のたんぱく質が含まれている食事をする必要があります。
②は、炭水化物が少なすぎるとエネルギー不足になりやすく、足りないエネルギーがあるときは、
筋肉を分解してエネルギーとして使われてしまうためです。
足りないエネルギーは、体脂肪から使ってほしいものですが、実際には、筋肉の方が先に分解されます。
食べる量を極端に減らしたり、偏った食事によるダイエットは、筋肉量をさらに減らす原因になりますので、避けた方が良いでしょう。
③は、全身のカルシウム量が足りなくなると、私たちのからだは、骨のカルシウムを分解して血液や筋肉に含まれるカルシウム量を維持するように働きます。
筋肉をしっかり動かして維持するためには、カルシウムが必要ですので、骨のカルシウムを減らさないためにも、カルシウムは食事からしっかり摂りたいところです。
というわけで、何もしないと毎年0.5%づつ減ってしまう足の筋肉を維持するため、
運動と食事に気をつけて、元気に過ごしたいですね♪
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