妊娠期の葉酸サプリメントの摂取と赤ちゃんの喘息の関係について
知っておきたい!赤ちゃんへの影響
最近は、初夏のような気温の日があったり、肌寒い日があったり、と寒暖差が激しいですね。
今日は、葉酸について気になる論文がありましたので、ご紹介したいと思います。
みなさんは、葉酸の摂取を気にしたことはありますでしょうか。
葉酸は、ビタミンB群の一種で細胞の分裂・増殖・成熟に不可欠な成分です。
粘膜の維持や貧血予防、胎児の神経管閉鎖障害予防などの重要な働きがあります。
葉酸は、牛のレバーや、菜の花、ほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリー、アスパラといった緑黄色野菜や、いちご、マンゴーなどにも含まれています。
緑黄色野菜を1回100g以上、週に3回以上食べると血液に含まれる葉酸の値が上昇する、という報告がありますので、ぜひ、緑黄色野菜をしっかり食べたいところです。
妊娠が分かって葉酸サプリメントを飲み始めた、という方もいらっしゃるかもしれません。
今回ご紹介する論文では、妊娠期に葉酸サプリメントを飲んでいる場合と葉酸サプリメントを飲んでいない場合を比較すると、葉酸サプリメントを飲んでいる場合の方が、飲んでいない場合に比べて、生まれてくる子どもに喘息の疾患があるリスクが高くなると報告していました。
食品に含まれる葉酸とサプリメントに含まれる葉酸は、形が違っており、サプリメントに含まれる葉酸は、体内で代謝されて食品に含まれる葉酸と同じ形になります。
この際、体内で代謝しきれない未代謝の葉酸が体内に残ることが、からだに良くない影響を与えている可能性も指摘されはじめています。
葉酸サプリメントを飲むことで食品からの葉酸摂取の足りない分を補うことができるわけですから、からだに良い影響があるのですが、サプリメントで摂取する葉酸と食品からとる葉酸は、厳密には違うものです。
そのため、基本は、日頃から緑黄色野菜の摂取を心がけることが大切、ということになります。
また、お母さんが飲んでいた葉酸サプリメントに含まれる添加物が原因で、母乳を飲んでいた赤ちゃんが消化管アレルギーをおこした、という事例も報告されています。
胎児の神経管閉鎖障害を予防するためには、受胎後約4週間の時点で十分な葉酸を摂取していることが重要です。
つまり、妊娠に気が付いた時には、最も葉酸を必要とする時期はほぼ過ぎています。
妊娠の可能性がある方は特に、そうでない方も、毎日の食事で緑黄色野菜をしっかり食べるようにしたいですね。
今の時期ですと、アスパラの炒め物も美味しそうですし、デザートにマンゴーも美味しそうです^^
毎日の食事で美味しく、楽しく、葉酸もとれると良いですね。
▽葉酸サプリメントと喘息に関する論文
https://www.jstage.jst.go.jp/article/dohad/10/1/10_69/_pdf/-char/ja
▽葉酸サプリメント摂取による消化管アレルギーの事例に関するアブストラクト
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspaci/35/1/35_109/_article/-char/ja
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