大根おろしはダイエットにいい? “消化酵素”から考えてみた
大根のアミラーゼが質のよい夕食と睡眠の手助けに
大根は、消化を助けてくれるし、カロリーが低いので、ダイエットに最適!
そう聞いたことがある方は多いかもしれません。
焼き魚や天ぷらに大根おろしが添えられているのも、
なんとなく「胃にもたれにくくしてくれそう」というイメージがあります。
では、本当に大根おろしは消化を助け、ダイエットに役立つのでしょうか?
本日はそのあたりを解説してみたいと思います。

大根には「ジアスターゼ」が含まれている、ということを聞いたことがある方はいらっしゃると思います。
実は、ジアスターゼは、でんぷんを分解する酵素につけられた古くからの呼び名で、現在は、アミラーゼといいます。
アミラーゼの仕事は、ご飯やパン、麺類、芋類などに含まれる
「でんぷん」を、より小さな糖に分解すること。
実は私たちの体も、このアミラーゼを作っています。
ご飯を食べると、まず口の中では唾液に含まれるα-アミラーゼが働き、
でんぷんの分解が始まります。
そして小腸では、膵臓から分泌されたα-アミラーゼが、
さらにでんぷんを分解していきます。
大根にも、こうしたでんぷんを分解するアミラーゼが含まれています。
しかも大根では、α-アミラーゼだけでなくβ-アミラーゼの活性も
報告されています。
α-アミラーゼは、長いでんぷんの鎖を途中から切って短くしていく酵素。
一方のβ-アミラーゼは、でんぷんの鎖の端から順番に切り、
主に麦芽糖(マルトース)を作ります。
ただし、酵素はたんぱく質なので、加熱すると働きが低下します。
そのため、大根のアミラーゼを活かすという意味では、
煮た大根よりも「大根おろし」のように生で食べる方が理にかなっています。
では、
「大根おろしを食べれば痩せるのか?」
というと、残念ながら、そこまで単純な話ではありません。
アミラーゼはあくまで「でんぷんの消化を助ける酵素」。
脂肪を燃焼させる酵素ではありませんし、
大根おろしを食べれば体脂肪が減る、ということではありません。
けれども「夜の食べ方」という意味では、
ちょっと注目してもいいのではないかと思います。
夜遅くにたくさん食べて、そのまますぐ眠る。
これを繰り返すのは、体重管理の面でもおすすめできません。
実際、遅い時間に夕食をとることで、
夜間の糖や脂質の代謝が変化することを示した研究があります。
また、夕食から就寝までの時間が短いことと、
胃食道逆流との関連を示した研究もあります。
そして、睡眠そのものも体重管理と深く関係しています。
睡眠時間の短い過体重の成人を対象にした研究では、
睡眠時間を延ばした人たちは、
食事制限を指示されていないにもかかわらず、
1日のエネルギー摂取量が対照群より約270kcal少なくなった
ことが報告されています。
ダイエットを考えるとき、
「何を食べれば痩せるのか?」
だけではなく、
「夜、どんな食事をして、どんな状態で眠りにつくのか?」
も、とても大切なのです。
大根おろしに含まれるアミラーゼが、
直接ダイエットをしてくれるわけではありませんが、
低カロリーで、でんぷんの分解を助けてくれる酵素が生きている

大根おろしは、夕食の消化を助けてくれる可能性があります。
睡眠時は、夕食で食べたものが胃に残っていない状態が理想です。
大根おろしを食べることで、でんぷんの消化を助けてくれ、かつ、低カロリーということで、
夕食に大根をおろしを取り入れるのは、
おすすめの食べ方と言えます。
焼き魚に大根おろし。
豚肉におろしポン酢。
お鍋にたっぷりの大根おろしを加えた、みぞれ鍋。
こうした昔ながらの食べ方は、なかなか理にかなっている可能性が高いです。
ダイエットというと、
「糖質を抜こう」
「夕食を減らそう」
「○○を食べれば痩せる」
と考えがちですが、普通の食材を上手に組み合わせ、
食べすぎず、
夜遅くなりすぎず、
そして、しっかり眠る。
こうした毎日の積み重ねが、結局は体を整えることにつながります。
大根がおいしくなるこれからの季節。
今夜の食卓に、大根おろしを一品加えてみてはいかがでしょうか。
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