日本農業新聞で牛乳、乳製品の機能性について紹介した記事が掲載されました。

2019-01-08

弊協会代表理事が牛乳、乳製品の機能性について紹介した記事が掲載されました。【掲載:日本農業新聞2018年12月12日号】

『牛乳・乳製品で冬を乗り切る!! 風邪予防に最適の成分も』

 牛乳と言えば、カルシウム、と考えがちだが、実は、冬こそ牛乳や乳製品を取りたいシーズンと言える。実は、牛乳には、免疫力を高めると言われている成分が含まれているからだ。
 牛乳は、食物繊維以外のほぼ全ての栄養素がバランスよく含まれている、とても栄養価の高い食品だ。特に、牛乳に含まれるたんぱく質は、良質なたんぱく質とされ、体の中では合成されない必須アミノ酸を含む19種類のアミノ酸でバランスよく構成されている。たんぱく質は、筋肉や血液を作る主要成分であるほか、酵素、ホルモン、免疫抗体などとなり、健康維持に大変重要な役割を担っている。また、牛乳や乳製品は、調理することなく食べることができるため、効率よく栄養素を取ることができる点もよい点と言える。
 牛乳のたんぱく質は、カゼインと乳清たんぱく質に分けることができ、カゼインを固めるとチーズになる。一方、乳清たんぱく質には、免疫力を高める効果を持つとされているラクトフェリンが含まれている。ラクトフェリンの持つ、悪玉菌を減らし、善玉菌の増殖を助ける整腸作用や、強力な抗菌作用は、腸内の健康に役立つと考えられている。人間の腸には、腸管免疫と呼ばれる免疫システムがあるが、ラクトフェリンの作用により善玉菌であるビフィズス菌を守り増やすことで、腸内免疫を維持していると考えられるのだ。こうした訳で、冬子を牛乳・乳製品を取りたいところだ。
 また、昨今、日本人のカルシウム不足が指摘されている。カルシウムは骨や歯の構成成分というだけではなく、血液凝固、筋肉収縮、神経刺激伝達、酵素の成分など、さまざまな重要な役割を持ち、生命維持には欠かせない成分である。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2017年)によれば、20歳以上のカルシウム摂取量の平均は、男女共に約510mgである。これは、日本人が必要とするカルシウム量(日本人の食事摂取基準2015f年版)に比べて男性で約150~300mg、女性で約150mgも少ない。これを牛乳で補うには、男性でコップ1.5杯程度、女性で1杯弱程度、現在よりも多く取る必要がある。ではどのようにして取ればよいだろうか。
 寒い冬は、体の温まる取り方が良いだろう。料理としては、牛乳仕立ての汁物やシチュー、ミルク煮、グラタンなどである。耐熱容器に野菜と牛乳を入れ、溶けるタイプのチーズを載せてオーブンで焼くと、手軽なグラタンを作ることができる。さらにビタミンDの豊富な鮭やマイタケも加えて焼くとカルシウムの吸収も期待できる。
 もっと手軽に取りたい場合は、ホットミルクも良いだろう。また、紅茶にシナモンやショウガ、クローブ、牛乳を加えて煮だし、好みで砂糖を加えたチャイは、抜群に体が温まるので、お勧めである。
 健康に冬を乗り切るために、牛乳・乳製品をしっかり取ることを心掛けたい。

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