
花粉症、妊娠にも関連する?ビタミンD豊富な魚をしっかりとろう!
魚離れが深刻!日本人のビタミンD摂取量の現状
今日は、ビタミンDが豊富な魚をしかりとろう!についてのお話です。
みなさんは、日頃、魚は食べていますでしょうか。
私のまわりでは、調理が面倒、高い、焼いた匂いがちょっと。。。などなどの理由もあり、
普段はほとんど魚を食べていません、という方が多い印象があります。
ですが、魚をぜひとも食べていただきたいのです!
その理由は、ビタミンDをとるため、です。
実は、ビタミンDは肉にはほぼ含まれていないか、含まれていてもごく少量です。
ビタミンDを効率よくとるためには、魚を食べることがとっても大切なのです。
ビタミンDの働きとしては、血中カルシウム濃度の維持や上昇、骨の形成と成長、
リンやカルシウムの再吸収などのはたらきがありますが、
最近の研究ではそれだけではない、さまざまな働きの可能性が報告されています。

ひとつは、アレルギーに関連するものです。
日本人の妊婦を対象にした研究では、ビタミンDが不足している方は、
不足していない方に比較して花粉や黄砂によるアレルギー症状の発現が有意に増えている
(ビタミンDが不足している妊婦の方のアネルギー症状の発現が多い)
ことが報告されています。
また、日本人を対象にした研究で、妊娠中にビタミンDの摂取が足りている母から生まれた子ほど、
3歳時点のアレルギー症状がある割合が低いことが報告されています。
イギリスの研究では、体外受精を受けた人のうち、着床率、妊娠率、出産率のいずれもが、
ビタミンD充足群の方が不足群より有意に高いと報告されています。
日本人のビタミンD摂取量は、この20年ほどで大きく減少しています。
2001年の国民健康・栄養調査では、ビタミンD摂取量の平均は、男性9.0㎍、女性7.9㎍でしたが、
2019年には、男性7.4㎍、女性6.4㎍まで減少しています。
2025年版の日本人の食事摂取基準では、ビタミンDの目安量は、成人男性、成人女性共に9㎍ですから、大幅に足りていない状況です。

ビタミンDを摂取するためにぜひともとりたい食材としては、まずは魚です。
中でも、しらす、いわし、鮭に含まれる量が多いです(100gあたり)。
焼いたものでもいいですし、面倒であれば缶詰でもよいので、
ぜひ、魚をできるだけ毎日、少なくとも、2~3日に1回は、とるようにしたいところです。
卵にも含まれていますが、1日に必要なビタミンDの量をとるためには、卵を1日に4個以上食べる必要があるため、
ビタミンD摂取としては、メインは魚で、卵は補助的に食べるのがおすすめです。
水産庁の日本人の魚介類の消費量データを見ると、
1989年(平成元年)の一人あたり消費量(年間)37.4kgから
2020年(概算)では、23.4kgと、約4割も減少しています。
日本人のビタミンDの減少は、魚介類の消費量が減少したことが大きな要因と考えられるわけです。
きのこにもビタミンDが含まれている、と聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、
ビタミンDの量は少なく、プロビタミンDというビタミンDの前駆体が豊富に含まれています。
これは、日光にあたることで、ビタミンDに変化します。
そのため、プロビタミンDをたくさん摂取した時は、外で日光にあたるなどにより、
体内でビタミンDを作り出す必要があります。
日頃から日焼けを避けている場合は、体内でビタミンDを作ることが難しくなりますので、
やはり魚を食べるというのが、最も効率的ということになります。

花粉症の季節、アレルギー対策のひとつとして、
日頃から魚を食べる機会を増やす、ということも
ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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